教育長から
5月校長会から
【保健体育科・養護教諭】
1.はじめに
2.保健体育の教員として
3.指導の際に大切なこと
4.教員間の共通理解
5.養護教諭は学校教育のあらゆる場面でのコーディネーター
6.児童生徒の自殺の実態・・・未然防止への慎重な対応(文章文言、ことば)
7.教育委員会の重要な役割の一つ
8.教育基本法
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
~伝達事項~(小論文・形式)
<中堅教員の資質向上に向けて>
1.人事評価と研修を通した中堅教員の職務遂行能力の向上
2.中堅教員を重要な校務分掌の中心に据える
3.中堅教員へのサポート体制
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
4月校長会から
Ⅰ~新年度の始めに~
1.「教育の目的」について
2.児童生徒の人格の形成を目指し、一人一人の人間の持っている能力(個性)を引き出して発展させることが教育実践のキーポイント
3.町村は小さなエリアであるが、ピュアな子供達の瞳が輝けば、地域はもとより、福島県全体が必ず明るく光り輝くと信じて教育に勤しみたい。
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
Ⅱ~伝達事項~
校長の姿勢
1.『学校をよくするためには何をなすべきかという目的意識を明確に持ち、自ら率先垂範して実践する。』
2.『信念と情熱を持って正面から冷静に議論し実践する。逃げの姿勢からは何も生まれないし、後悔だけが記憶に残る。』
3.『決断は的確な状況判断の下で、的確なタイミングで行う。』
4.『学校教育活動の根幹は、毎日の授業展開にある。』
5.『危機管理に適切に対応する。』
管理面からの具体的留意事項
1.『管理職は教職員を観察把握して適切に指導する。』
2.『「校長の姿勢」を保護者、地域社会にも周知徹底する。』
3.『「校長の姿勢」を管理職で徹底周知〔三位一体の学校経営。〕』
4.『「校長の姿勢」を教職員に徹底周知』
5.『緊急時対応についての窓口は一本化。』
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
Ⅲ~管理職に望むこと~
1.自分の教育観、教師観を確立する。
2.現在の職場、仕事を愛する(存在感、所属感は意志と行動で)。
3.「社会を生き抜く力の育成」(第Ⅱ期教育振興基本法)とは何か。
4.悩んで解決できることは大いに悩んで結構。悩んでも解決でき ない場合は、信頼できる教育関係者等に相談する。
5.児童生徒(義務教育)の教育実践には保護者の姿を意識した指導が必要不可欠。特別な指導をする場合は了解を得ておく。
6.『教育は人なり』…『教師力』により子どもの理解度は変化する。
7.プロ意識を持ち、何事にもプラス思考で臨む。
8.言葉は吟味が必要、子どもの心に鋭く突き刺さる(人権の尊重)。
9. 人間は一人では生きていけない社会的生物である(協働する姿勢)。
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
Ⅳ~伝達事項~
1.「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する」
2.「学校教育全般にアカウンタビリティ(説明責任)が求められている」
3.各種委員会のための参考資料について
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
Ⅴ~伝達事項~
1.教頭は、校長を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる
(学教法37⑦)
2.学校教育全般にアカウンタビリティ(説明責任)が求められている
3.確認事項
4.ICT教育、食育、学力向上等の各種要請に理解いただき感謝
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
2024.4 校長会⑤ 学校運営Memo.pdf
1月校長会から
1.校長の職務と権限の掌握 学校教育法第37条4項
校長は,校務をつかさどり,所属職員を監督する。
[校務掌握権+所属職員監督権]= 包括的職務権限
2.教頭の職務の掌握 学校教育法第37条7項
教頭は,校長を助け,校務を整理し,及び必要に応じ児童の教育を
つかさどる。 [校長の補佐+校務整理+児童・生徒の教育]
3.指導主事の職務 地方教育行政の組織及び運営に関する法律
[指導主事その他の職員]
4.指導主事の心構え 「学の経は、その人を好むより速やかなるはなし」荀子
詳細については以下のPDFファイルを参照ください。
11月校長会より
学校教育では、子供達・教職員の安心安全を守るために学校の実情に
応じた「危機管理マニュアル」を作成している。マニュアルでは、いじ
め・体罰・虐待など、特定の課題に限定すべきではない。現代的課題で
ある感染症・情報漏洩・情報モラル・スマホ依存など、また、通学路や
防犯・防災、交通事故・交通違反、食物アレルギーなどの問題事象。さ
らに、思春期にある子供達を巻き込む情報通信網を利用した性的に過激
な映像や雑誌類の横行など、日常の生活環境面での危機もある。マニュ
アルにはグローバルな視点から、日常生活の複雑多岐に及ぶ課題に対応
した内容が網羅されていなければならない。
また、マニュアルの完成で安堵するのではなく、教職員、保護者、教育
委員会、交通指導員などの学校教育関係者や外部の教育関係団体との共通
理解を図る中で、危機管理意識の浸透を周知徹底することが大切である。
現代社会の潮流は予想以上に速いスピードであり、作成したマニュアル
の定期点検及び改善を図ることは必要不可欠である。点検に際しては、学
校を取り巻くさまざまな状況の変化、国内外で起こった事故や災害の事例
から学んだ教訓、先進校視察などで実践されている取り組みの具体的事例、
さらには公的な根拠(法令・通達等)も考慮し、常に俯瞰的な視野からの
判断を加味した改善(加筆訂正)を行うことが重要である。
21世紀は「教師力の時代」
現代社会には少子高齢化だけでなく、国際化、核家族化、情報化、女性の社会進出などによる生活環境や社会構造の急激な変化がある。
地域性はあるものの、教育でも英語や道徳の教科化、ICT・プログラミング教育の導入などによる、教師の多忙化が話題となっている。
家庭や地域社会の教育力の低下が叫ばれて久しい。しかし、大人が現
象面を取り上げて嘆いている限り、課題解決どころか子供達の明るい未
来は遠ざかるばかりである。
子供達を理解して指導できる身近な専門家は教師である。教師が存在
する学校教育から家庭や地域の教育に切り込むことこそ課題解決の第一
歩である。教育においては「受け身の姿勢からは停滞しか生まれない」
という言葉を肝に銘じて行動することを切に期待したい。
指示待ちからは、子供達に「社会を生き抜く力」を育むための教育の
姿が見えることはない。多忙な社会生活を営んでいる保護者や家族、地
域社会の皆さんには気づく機会の少ない子供達の長所や短所を子供達に
ストレートに気づかせ、長所は褒めて伸ばして潜んでいる可能性を発見
し、子供達の夢や希望を引き出し、それが叶うように支援する教育のプ
ロとしての「教師力」は重要である。
「教師力」を身に付けようとする意思を持ち、日々精進する教師は多
く存在する。近未来を心豊かにたくましく歩まなければならない子供達
へのキャリア教育、将来の夢や希望の実現に向けての進路情報収集は大
切である。有意義な情報を各教科指導に反映させることで、ICT活用
教育に見られる指導方法や指導内容への改善に結び付かせることが可能
である。
つまり、教壇に立つ教師のアクティブな姿勢こそ、変化の激しい不確
実な未来社会に子供達が意欲的にチャレンジし、たくましく生き抜く力
を身に付けることに直結しているのである。
【1】 リスク・マネジメント(risk management)
「危機が発生する前に予知・予測して対応策を考える。」
※子供達に身に付けさせたい能力
⇒ 事件・事故に巻き込まれない資質の育成
※教職員や保護者、地域の大人が習得しておきたい能力
⇒ 問題兆候の発見力、危機への予知能力
子供達に負けない「学ぶこと」への意欲と姿勢
〔学級・学年・学校指導、避難訓練〕 ⇔ 防災教育、情報モラル教育
〇 就寝する前に外出用衣服は、すぐに着替えできる場所に置く。
〇 地震による揺れを感じたら、周囲の状況を確認して「落ちてこな
い・倒れてこない・移動してこない」場所に身を寄せる。
〇 ブロック塀、ロッカー、ガラス、額などの落下物や転倒物、液状
化や隆起するマンホールなどを注視する。
◆ 基盤にあるのは「命の大切さを知り、自分を大切にし、自分を守
ること」である。学習指導要領の性教育についての文言であるが、
保健体育科、理科、道徳科など命の大切さに関連する教科等での
横断的な教育課程編成で系統的、組織的に指導するようにする。
【2】 クライシス・マネジメント(crisis management)
「発生した危機を対象として被害を最小限に押さえる対応策」。
〇 事故・事件の内容により、教育機能では解決困難なケースがある。
⇒ 医療・健康福祉・警察・消防等の専門機関との連携を図る
スクールカウンセラー(SC)、スクールソーシャルワーカー(S
SW)が機関とのコーディネーターの役割を担う。
〇 事故・事件の内容を時系列に箇条書きに記録しておく。
〇 写真や映像など関係資料や物品などは保管しておく。
〔マニュアルに沿っての危機対応「さ・し・す・せ・そ」の原則〕
『さ』・・・最悪の事態を想定しながら
『し』・・・慎重に対応を考える。
『す』・・・素早く情報をキャッチし。
『せ』・・・誠意をもって、
『そ』・・・組織で対応する。
【危機管理の流れ概要】
〔事件・事故の発生〕
管理職(校長・教頭) ← 現況報告(窓口は教頭) ← 生徒指導主任・関係者
↓ ※時系列でMemoする用意、カメラ
(第1段階) 事実の確認 ← 生徒指導委員会or緊急対策委員会
↓ ※校長は状況判断を行い、程度を考慮して委員会開催
(第2段階) 情報収集
↓ ※事故報告様式で報告書作成、5W1Hにまとめることが重要
◆教育委員会への第1報、指示を仰ぐ(以後、情報共有)
(第3段階) 校長判断及び指示、役割分担の明確化
↓ 〇組織対応の指示(臨時職員会)
〇被害者・加害者、関係保護者には個別的に対応
〇在校生への心のケア(SC・SSWの活用)、全校集会
(第4段階) 説明責任(管理監督責任)
↓ ※教育委員会も同席の下での臨時保護者会or臨時役員会の開催
※保護者だけでなく地域の関係者への説明の必要性も考慮
(第5段階) 今までの経過の点検・評価、そして改善
※校長は職員会で一連の対応の反省 ⇒ 指導体制の見直し
※教頭・教務主任は事件事故の顛末と反省、今後への改善策などを簡
潔にまとめ、校長裁決後に教育委員会に提出
【「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たち
の可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実
現~」】 ~令和3年1月26日 中央教育審議会答申~
1「個に応じた指導」の重視 Adaptive-Learning
個別学習や習熟度別学習、興味・関心に応じた課題学習、補充的な
学習や発展的な学習等の個に応じた学習活動を取り入れる。
①「指導の個別化」
子供一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じ、指導方法や
教材、学習時間等の柔軟な提供・設定を行う。
②「学習の個性化」
子供一人一人が自身の興味・関心などに応じて、探究課題や情報収集、
まとめ方などの学習活動や学習課題を自らの学習が最適となるように
調整する。
③「個に応じた指導」 ⇔ Drill-Learning(Drill学習による訓練)
① と②を教師の視点から整理した概念。学習者の視点から整理した概
念は「個別最適な学び」である。⇔ 意欲の出るDrillの探索・発見
2「将来の学校像」
①「個別最適な学び」が進められるように、きめ細かな指導・支援をする。
②子供達が自らの学習状況を把握し、主体的に学習調整ができるように指
導していく。
③「孤立した学び」に陥ることのないように、多様な他者と協働しながら
資質・能力を育成する「協働的な学び」を充実する。Group-Learning
3「令和の日本型学校教育」における学びの姿 Deep-Learning
①ICT環境や先端技術を活用し、基礎的・基本的な知識・技能や言語能
力、情報活用能力、問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能
力の育成が行われる。
② 個々の学習状況を教師が一元的に把握でき、個別支援が可能になる。
③学び合いや多様な他者と協働し、主体的に課題を解決しようとする探究的な学び、様々な体験活動を通して地域の魅力や課題などを知ることで、地域の構成員の一人であるとの意識が醸成される。
(主体的・対話的で探究的な「深い学び」は、感動を運んでくる)
※ 参考文献 現代学校経営シリーズ 68
以下のpdfファイルをご覧ください。
2023.pdf(11月校長会より)
10月校長会より
【教育振興基本計画】
教育基本法に示された理念の実現と教育振興に関する施策を総合的・計画的に推進するため、政府が5年毎に策定する計画です。
文部科学大臣から中央教育審議会に諮問され、中央教育審議会の答申を受けた後で、閣議決定を経て国会で報告されます。
計画期間は5年間であり、今期の対象期間は2023(令和5)年度から2027(令和9)年度までの計画です。
[計画策定の根拠]
教育基本法の(教育振興基本計画)
第十七条 政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。
2 地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるように努めなければならない。
以上のことから、「教育振興基本計画」は、地方教育行政の指針としての役割を担っています。「教育基本法」を時がたっても変わらない永遠のものであるとする『不易』と社会や時代の潮流に応じた進展変化である『流行』を取り入れ、両者のバランスをとる中で教育の普遍的使命が果たされています。とはいえ、学制の公布から150年、今期は新地・駒ケ嶺小
学校の創立記念に通じます。当時、GIGA端末の更新、教育DXの推進等が重要な教育投資になると予想できたでしょうか。
[教育振興基本計画にある2つのコンセプト(Concept)]
教育振興基本計画では、2040年以降の社会を見据えた教育政策として、「持続可能な社会の創り手の育成」と「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」という2つのコンセプト(概念・あるものに対する大まかな理解)があります。
5つの基本方針 ↓
① グローバル(Global)化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の育成
◎主体的・対話的で探究的な「深い学び」への授業改善、
他者との協働や課題解決型学習の導入を図る。
⇒正解主義からの脱却(学ぶことに喜びがある)
② 誰一人取り残さず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進
◎多様性を受け入れる寛容で風通しの良い学級集団づくり。
⇒「同調圧力」からの脱却(個人の尊重)
③ 地域や家庭で共に学び支え合う社会の実現に向けた教育の推進
◎社会教育の充実による地域教育力の向上、地域コミュニティの基盤強化。
④ 教育DXの推進
◎資質・能力としての情報活用能力の育成と教師の指導力向上、ICT環境の整備、デジタル教科書や教材、教育データ
の分析・利活用、学校の働き方改革への取り組み。
⑤ 計画の実効性確保のための基盤整備・対話
◎2023(令和5)年4月「こども基本法」が施行。こども施策を社会全体で総合的かつ強力に推進していくための法。
こどもの健やかな成長に対する支援、子育てに伴う喜びを実感できる社会の実現に向けた支援の基本事項を定める。
⇒「学び」と「育ち」の両面から健やかな成長を図る。
【ウェルビーイング(Well‐being)】
経済的な豊かさだけではなく、身体的・精神的・社会的にも良い状態にあることで、短期的な幸福だけでなく、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を言います。
[学校教育でのウェルビーイング]
子どもたちのウェルビーイングの向上のためには、学校内での教師のウェルビーイングの確保が必要です。
① 子どもたちの成長が実感できること
② 保護者や地域社会との信頼関係が構築されていること
③ 職場の心理的安全性*が保たれていること
④ 労働環境*が良い状態であること
*教育現場での「心理的安全性」は、多岐にわたる多種多様な課題に対峙するには必要不可欠です。子どもたちに起きた課題解決は担当教師一人だけに任せることなく『チーム学校』として知恵と意見を出し合い、最適な解を導き出すことが肝要です。
*「労働環境」に多忙化解消もあります。特に小学校の授業の持ちコマ数が多く、教職員間・担任と保護者等とのCommunicationの場を設定できない現状があり ます。専科導入等も含めて改善が必要です。
※「欧米的な文化的価値観に基づくウェルビーイング」
⇒自尊感情や自己効力感が高いことが人生の幸福をもたらすとの考え方(個人が獲得・達成する能力)
※「日本・アジア圏の、人と協調に基づくウェルビーイング」
⇒人とのつながりや利他性、社会貢献意識など自分と周りの
他者の幸福(協調的能力)
○ 日本では、ウェルビーイングの獲得的要素と協調的要素を調和的・一体的に育むウェルビーイングの実現をめざす